アスペのキツネ

大人の発達障害(アスペルガー)に悩みながらも思考する。メンヘル的ライフハック、アスペと共存する方法の模索。

発達障害について書きたいと思った、心強い2つの理由

ブログタイトルのとおり、私は発達障害アスペルガー)です。言語性優位で、小さい頃から文章を書くことが得意でした。算数ではさんざん怒られましたが、作文で怒られたことはありません。

今回は、このブログを立ち上げるきっかけになった「気付き」についてまとめたいと思います。

鬱状態によるクオリティの悪化

二次障害による鬱状態に、今も悩まされています。前職は物書き系統の仕事をしていました。ただ、職についている間に色々と問題が起こり、職場でも家庭でもなかなか上手くいかない日々が続きました。そこで鬱病を発症したのです。

生産性がどんどん悪化し、成果物のクオリティも下がっていく。そんな中で、「文章を書く」ということへの自信を、次第に失い始めていました。

退職後も、何度か夫に「ネット上でライティングの仕事をしてみては?」とアドバイスされました。それは収入を得たいからではなく、私にとって「書くことは生き甲斐」だということを、夫が知っていたからです。それでも私は、主人のアドバイスを受け入れることができませんでした。納得がいかない、完璧でない文章を成果とするより、完璧を目指したい気持ちのほうが勝っていました。

それでもどんどん鬱は悪くなる一方で、今までどおりの自分になれていないことが悔しくてたまらない……。悩みは増える一方で、もう二度とライターとして再起することはできないだろうという漠然とした思いを抱えたまま、一年が過ぎました。

そんな生活の中、たまたま作ったツイッターアカウントで時折自分の意志や知っている情報を発信するようになり、140字という制限の中で文章を作ることに楽しみを覚え始めました。ツイッターは、私にとって良いリハビリになっていました。

アスペルガーの友人がブログを開設

フォロワーさんが増えていくにつれ、アスペルガーという同じ悩みを持つ友人もできました。その中のひとり、きゅちょさん(@milkyucho)が、障害に関するブログ「物も友達も失くす人生」を開設され、「いつか私も情報を発信したい」というぼんやりした思いが心の中に生まれました。

しかし、まだ私の中には「完璧ではない自分」が燻っていました。自分も情報を発信したいけど、できるだろうか。その不安をツイッターで吐露したところ、思わぬ出来事が起こりました。

すかいゆきさんとの「善」問答

フォロワーのすかいゆきさん(@sky_y)が、私のつぶやきに対して数々の問いかけをしてくれました。すかいゆきさんもブログ「サードウェーブ系哲学的ゾンビ」を運営されており、物書きとしての在り方、思いなど、長い時間を割いて問答してくださいました。

私は「人の手で作られたものには魂が宿る」と考えていて、魂のこもった文章しか自分の成果物として認めないという意志がありました。それに対し、すかいゆきさんはこのように返してくださいました。

自分では全く気づかなかったのですが、私はどうも感性が高いらしく、それをインプットに利用することで上質なアウトプットに繋がりそうだ、ということに気づきました。「感性のインプット、理性のアウトプット」。このキーワードを常に念頭に置くことで、書くことを怖がらず、再起しようと決意することができたのです。

すかいゆきさんのアドバイスを元に、いくつかの目標を掲げました。

日本語が好きです。文章が好きです。だからこそ未練タラタラで、諦めきることができなかった。その気持を引き出してくれたすかいゆきさんには、本当に感謝しています。

こんな一言にも、嬉しい返信をいただきました。

「あ、こりゃやめられねぇな」という適度なプレッシャーと、すかいゆきさんからの温かいお言葉がないまぜになって、自分でもどうしていいかわからない程でしたが、この喜びも含めてブログを開設しよう!と奮起できました。

家族の支え

夫にも、私がブログをはじめる決意をしたと告げました。書くことを怖がっていた私に、何度も機会を与えようとしてくれた夫。障害のことについて書きたいと伝えたら、強く応援してくれました。

これからこのブログでの経験がビジネスになるだとか、ブログそのものがお金になるだとか、働く・お金を得るという概念からまず離れて、書いてみることを勧めてくれました。

家族の支えもあってこその創作活動だなということを、改めて感じた瞬間でした。

私にできることを、少しずつ

このブログでは主に、自分の経験や感じたこと、障害について発信していくつもりです。それが、今の私に出来る「誰かの為になること」ではないかと思っています。

毎日は難しいかもしれないけれど、少しずつ文章と向き合う時間を増やして、自信を取り戻していきたいです。

最後にもう一度。
すかいゆきさん、きゅちょさん、応援すると言ってくれた夫、大切な友人のかずき。本当にありがとうございます。ライターとして再起できるよう、日々研鑽を積んでいきたいと思います。